カヤックフィッシングにのめり込むと、より高性能で高価なカヤックが気になりませんか?
デスペラードやヒラドシェイカーなどのFRP製カヤックは高性能だと聞きますし、一体どんなものなのか、ものすごく気になります。
いろいろ調べていると、なんと!ヒラドシェイカーは地元・宮崎県のカヤック工房が製造していることが判明!
「実物を見てみたい!」という思いに駆られ、日南海岸沿いにあるWFK宮崎へ行ってきましたよ!
WFK宮崎を訪問
引用:潮の杜|https://www.ushio.co

WFK宮崎を訪問、工房内を覗いてみると職人さんが一人、シーカヤックを製造中でした。
「すみません」と声をかけると笑顔で迎えてくれたのがカヤック職人の松本さんです。
工房の見学や、FRPカヤックに興味津々な私の質問攻めにも笑顔で対応していただき、とても紳士的な方でしたよ。
松本さんはもともと、熊本県のカヤックメーカー、WFK(ウォーターフィールドカヤックス)でカヤックを作っていたそうです。
その後、宮崎県に移住しWFK宮崎をオープン、ヒラドシェイカーを造ったそうです。
ヒラドシェイカーとは

今回の目的であるヒラドシェイカーは、潮流の速い長崎県平戸の海でも快適に釣りができるよう、平戸カヤックスとレインボーの方など、カヤックガイドやインストラクターを行なっている人の意見を取り入れて設計したんだとか。
全長:366cm 幅:72cm
重量:FRP 21kg 最大積載量約135kg
価格:250,000円(税別)
サイズ感はバイキングカヤックの忍(全長350cm)と同じくらい。
海で使用することを想定したフィッシングカヤックの中では、ややコンパクトなサイズの部類になると思います。
ポリエチレン製の忍(価格は約10万円)に比べ、FRP製のヒラドシェイカーは価格が2倍以上。
消費者からすると、より高い性能を期待してしまいます。
プロフィッシュ45と並べて、見比べてみました。
プロフィッシュはポリエチレン製の高速艇なので、長く尖ったデザイン!
スポーツカーのようなロングノーズの外観がレーシーでカッコ良いです。
ヒラドシェイカーは一見すると丸みを帯びたデザインですが、キールはプロフィッシュ以上に鋭く尖ってます。
船体の曲線が実に美しいカヤックです。
サイズ感は、ポリエチレン艇の中では大型な部類のプロフィッシュ(430cm)と並べてみると、小さく感じます。
このサイズなら軽自動車にも車載できるのでは?
バイキングカヤック忍とプロフィッシュ45については、こちらで紹介しています。

いざ試乗

ヒラドシェイカーを砂浜に置いて観察。
やっぱりカヤックには海の背景が似合います。
丸みを帯びたデザインに鋭く尖ったキール、実に美しいフィッシングカヤックです。
まるでポルシェ911を彷彿させるようなデザインですね。
車載・運搬
ヒラドシェイカーは21kg。
以前所有していた忍(23kg)より2kg軽く、いつも持ち運びしているプロフィッシュ(28kg)よりは7kgも軽い。
運搬はかなり楽で、カートを使わずとも、駐車場から波打ち際まで運んでいけましたよ。
航行性能
漕いだ瞬間、「軽っっ‼︎」と思わず呟いてしまうほどの漕ぎ出しの軽さ。
力を入れずに軽く漕ぐだけで、海面を切り裂きながらグイグイ進んでいきます。
プロフィッシュや忍などのポリエチレン艇と比べ、小さい力で漕げますので、長距離を漕いでも疲れにくそうですね。
航行速度はポリエチレン製の高速艇プロフィッシュと同じくらいに感じました。
計測していないので正確な速度はわかりませんが、ややコンパクトなサイズのカヤックでプロフィッシュと同等の速度感が出せるのはすごいです。
サイズがややコンパクトな分、小回りもよく効きます。
魚探のGPSマップを見ながらポイントへ付ける動作はやりやすいでしょうね。
安定感

左右に重心をかけても、カヤック自体はほとんど傾きません。
意図的に沈(転覆)しようとカヤックを傾けないと転覆できないほど安定しています。
クーラーボックスへの出し入れをイメージして後ろを振り向く動作にも、全く不安を感じませんでした。
ウネリを横から受けても安定していて、釣りがしやすそうです。
沖で再上艇を試すため沈してみましたが、転覆しひっくり返ったカヤックを元の状態に戻す動作も楽。
カヤックが軽いとこういった動作も楽なんですね。
大型の後部ラゲッジスペース

ダイワのライトトランク30ℓを載せてみたしたが、まだまだ余裕があります。
「シマノの35ℓクーラーボックスを乗せれるように設計した」そうです。
プロフィッシュ唯一の不満点が狭い後部ラゲッジスペースなだけに、なおさら魅力を感じてしまいます。
FRPカヤックの注意点
FRPカヤックを所有したことがないので、松本さんにいろいろと質問してみました。
耐用年数について
「大切に扱うことで半永久的に使用可能」ということでした。
カヤックは使用するにつれ、船底に傷が入ったり削れたりしてきます。
ポリエチレン艇は船底が削れ浸水してきたら寿命ですが、FRPカヤックは何度でも修理が可能。
ポリエチレン艇より高い買い物ですが、大切に使うことで長く使えるようです。
傷について
「浸水しない程度の小傷は気にする必要がなく、浸水するような傷や亀裂は修理が必要」そうです。
修理が必要となる破損事例で最も多いのが、車載時に落下させてしまうパターンだそうです。
ポリエチレン艇は落としてしまっても問題ないことが多いですが、FRP艇は慎重に扱う必要があるみたいです。
最後に
最後まで読んできただき、ありがとうございました。
「ヒラドシェイカー、すごく良かった!」試乗してみた率直な感想です。
実際に乗ってみるとますます欲しくなってしまいますね。
WFK宮崎の松本さんの優しい人柄にも惹かれました。
カヤックは釣り人の命を預けるものですので、信頼できるメーカーや職人さんから買いたい。
何キロも沖の海上は陸上生物からすると危険極まりない環境。
よくわからないメーカーのカヤックでは安心して釣りできません。
カヤックフィッシングなどのアウトドアは危険を伴いますので、信頼できるカヤックで遊びたいものです。

30万円という価格が高いか安いかは人それぞれですが、小遣い制の庶民アングラーにとっては間違いなく高額なカヤックです。
しかし、それだけの対価を支払う価値があるように感じました。
いつになるかはわかりませんが、貯金して購入したいと思います。
明日から節約しなければ!!!!!
コメント
コメント一覧 (2件)
[…] フィッシングカヤックにはポリエチレン製のものと、高性能で高価なFRP製のものがあります。バイキングカヤックの忍とプロフィッシュはポリエチレン製のカヤックなので比較的安価です。ポリエチレン製のカヤックは多少ぶつけたりしても大丈夫なことも多く、最初の一艇目におすすめです。一方で FRP製カヤックは高性能な反面、ぶつけたら破損しやすい等、取り扱いには少し注意が必要。ポリエチレン製カヤックと比べて高価ですが、性能が良かったり、修理しながら使うことで長年乗り続けることができるメリットもあるようです。FRP製のカヤック(ヒラドシェイカー)に試乗してみた感想は、こちらの記事で紹介しています。 […]
[…] さまざまな選択肢を検討した結果、選んだのがヒラドシェイカーです。地元・宮崎県にあるWFK宮崎で作られていたというのも大きいです。試乗もさせてもらえましたし、メンテナンスでも気軽にお世話になれますからね。 […]